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みなさんこんにちは~ 今日はお母さんの実家に遊びに来ています。 こんかいは、ぼくのお家になる蔵の再生をごあんないしますね。 |
ここが、ぼくのお母さんの実家です。
ここに、ぼくたち家族が帰って生活するらしいです。 生活すると言っても古くなった物置状態の蔵ですよ。 この蔵で本当に生活が出来るの? |
壁は、はがれて落ちそうだし、屋根の瓦も古くて雨もりしそうだしね~
これが本当に生活できる住居になるのかな~?
お父さんとお母さんは、良くここを再生する気になったんだよね~ 蔵の中も見て見ますか? |
1階です。
「間口は2間の奥行3間半だから少しね~」ってお母さんが言ってました。 ぼくにはよくわからないけど、それって「せまいな~」ってこと? |
2階です。まだ物がたくさんありました。
「うぅ~ん~見た感じほこりだらけで柱も梁も曲がってる。 こんな曲がった木でよく家建てたんだ」って、こんどはお父さんが… 「そんな心配しないでプロにまかせれば良いんだよ」ってぼくはおもいました。 あっ!だれか来たよ。 |
解体屋さんです。
いよいよこわしはじめました。 こんなにこわして蔵は、大丈夫なの? 「ドン!ドン」とすごい音とほこりだよ~ お母さんが「かえるよ~」ってぼくを呼んでるから・・・ また来るねっ。 |
ぼくをおばあちゃんにあずけてお母さんは、お仕事に行きました。
蔵に行ったらあぶないからダメだって・・・ でも気になるな~ なかは壁がなくなって2階の床もはがされ屋根裏がみえてるよ~ なんかこわいね~ |
解体屋さんが、「ぼくよ~瓦をはがすから危ないぞ~」だって わぁ~ほんとうだ~ なに?あれ?すごい! ぼくがもってるおもちゃのクレーン車より長くておおきいよ! |
お船のようなものに瓦を入れてダンプカーの中に入いる。 あっと言う間に瓦がなくなりました。 解体屋さんが何か話してる。 「瓦の下に檜皮(ひわだ)が敷いてあるから、はがすのが大変だ」だって。 なに?檜皮って? おじさんが「瓦の下に檜の皮が敷いてあるんだよ」だって。 ふぅ~ん~ |
ぼくが「ふぅ~ん」なんて解んないへんじしてたから、おじさんが携帯で写真とって来て見せてくれました。
「ほらっぼくちゃん、これが檜皮だよっ!解ったか?」 へぇ~すごいね~こんなもので瓦をささえていたんだね~ |
おじさん何かあわてて動いてるよっ。
「おい急げよ!大工さんが瓦の下地板を張りに来たぞ!」だって。 あの人たちが大工さんか~? ほんとうだ解体屋さんを追いかけるように大工さんがパンパンと音をたてて板を打ち付けはじめた。 おもしろいね~。 あっ!お母さんがしごとから帰ったから、ぼくは帰るねっ。 |
きのうのあのバタバタ感がウソのようですね~。
ぼくが来ると、だれかも~来ていました。
「きょうは、朝から瓦屋さんが来てるから下に行かないでよ」って、おばあちゃんが言いました。 瓦一枚一枚ていねいに葺いているのを、ぼくは下からながめています。 あのボロボロだった屋根がきれいになりました。 |
やれやれ、やっと静かになりました。
おばあちゃんにおやつをもらうことにしょう。
お菓子を食べてると、「こんにちは~基礎屋です。」と大きな声がしました。 こんどは「コトコトコト」と蔵のなかで・・・ わ~ぼく知ってるよ!あれは、ユンボだよ! 蔵の中をほってきれいにしてるよ。 |
ユンボで蔵の土をもち出して新しい石にいれかえてる。 基礎屋のお兄ちゃんに「ね~お兄ちゃんは、何してるの?」って聞くと、 湿気が上がらないようにビニールをしいて、蔵がかたむいたらいけないから 鉄筋を組んでるんだよ!補強だよ!この後コンクリートを流すからねっ」 だって 残念お母さんが帰ってきた。 |
あ~ほんとうだ~コンクリートを流して基礎ができてるよ~。 しかし、基礎屋のお兄ちゃんたちすごいもんだね~。 蔵の中でユンボをそうじゅうしてさ~コンクリートもピッカピッカに仕上がってる。 ぼくも基礎屋になろうかな?おばあちゃんに言ったら「あんたはまだまだ勉強して大きくならないと!」だって… |
今日はゆっくりして、おばあちゃんのところに来ると、あの基礎の上に何か乗っかってる。 お母さんが、「今日から大工さんが来てくれるのよ。」だって~… 「ね~お母さん、大工さんて何をする人なの?」と聞くと… 「少しせまいから、家を増築してくれて、蔵の中もきれいにしてくれる人なのよ…床とか天井とかね…」 |
あっ!今日も大工さんが来てた。 大工さん…「ぼくおはよ~」 ぼくも…「おはよ~、おじさん今日は何するの?」すると、 「おじさんじゃないよ!お兄さんって言えよ!」だって…。 「今日は新しい間仕切りの壁作るのに檜の柱を立てて行くんだよ~。 柱が全部見えるから大変なんだよ~」 じゃっ、お兄さんがんばって…。 |
おぉ~できてる、できてる。 一階は柱が立って、床の下地もできて、天井の下地を作ってんだね~? あれっ?壁をくりぬいて大きな窓もついてる。 これなら、何となく住めるのかな~って…?そんな気がして来た。 お母さんが帰ったら教えてやろう。早く帰って来ないかな? |
あれ?大工のお兄ちゃんがきてない。
おばあちゃんが、「今日は日曜日だからお休みよ」だって… な~んださみしいね~ぼくはお母さんとこっそり2階に上がってみた。 お母さんが…「床の仕上に杉板を張り掛けてあるわ、仕上がると床もしっかりとするわね~」 ぼく…「そうだね」 |
お兄ちゃん休憩して下さ~い。
見ると大工のお兄ちゃんガンバって床を仕上げると、こんどは上に向いて何か張りはじめました。 ぼく…「お兄ちゃん何してるの?」 お兄ちゃん…「これはね~天井の下地に石膏ボードを張ってるんだよ…丸い梁を表しにするから張るのがむずかしいんだよ~」 ぼく…「がんばってね」 |
ぼく…「お兄ちゃんだいぶ出来たね~しかし、あのうす暗い蔵の2階だったのに、グルリ見渡すとたくさん壁をくりぬいて窓が付けたから明るくなったね~」 お兄ちゃん…「明るいだけじゃないよ~窓を開けると風もたくさん通るんだよ~」 ぼく…「あっそうか~明りだけじゃなかったんだね~」 |
大工のお兄ちゃんに朝のごあいさつをしていたら、今日でお兄ちゃんの仕事はおわりなんだって。
今日は何をして終わるのって聞くと、お兄ちゃん…「外壁に杉の焼き板を張ったら終わりだよ」だって。 柱に下地を打ち付け真っ黒い杉板を張ってる。 あ~さみしくなるね~次はだれが来るのかな? |
朝おばあちゃんのところに来ると、見たことのない車が… 誰と思い音がする2階に上ると壁に向かう2人のおじさん。 ぼくは聞いてみました…「何屋さんですか?」 おじさん…「左官だよ」 ぼく…「何する人?」 おじさん…「壁を塗りに来たんだよ~土壁をきれいに塗って仕上げるから見ててごらん」 ぼく…「うん解った」 |
左官さんは1階で壁をぬってるから、ぼくは一人で2階に上がって見た。 わ~すごい!あの汚れた壁がこんなにきれいになってる。 ぼく…「すごいね~おじさん」 おじさん…「これが土壁の中塗りだよ、これが乾いてから仕上を塗るともっときれいになるよ」 ぼく…「そうなんだ~たのしみだね~」 |
朝お母さんとおばあちゃんのところに来ると、おじさんたちは外壁をきれいにしてました。 ぼくはおじさんに「今日は部屋の壁をきれいにしないの?」と聞くと。 おじさんは「部屋の中塗りが乾くまで外壁の漆喰を塗るんだよ。漆喰もコテの型が出ないよう塗るから難しいんだよ」 左官さんは難しい仕事ばかりしてんだね~ |
今日はいよいよ部屋の仕上に珪藻土を塗っていました。
あ~ぼくはこれをまってたんだよね~左官さんも黙って真剣に塗っているから話しかけるのをやめて見ていることにしました。 ぼくがあまりにも静かだからおばあちゃんが心配して見に来ました。 ぼく…「おばあちゃんすごいよ!きれいになってるでしょっ?」 |
おばあちゃん…「ほんとだね~あの蔵の壁がこんなになるなんて凄いもんだね~」 ぼく…「ねえ~おばあちゃん、おじさんたち片付けしてるよ」 おばあちゃんが左官さんのところに…「ま~こんなに綺麗にして頂いてありがとうございました。」 左官のおじさん…「またお願い致します。」って帰っていきました。 |
おじさんが帰ったかと思うと、また若いお兄ちゃんがやって来て床の養生をはがして杉のフローリングに何かを塗りはじめました。 ぼくはお兄ちゃんに…「何塗ってんの?」 おにいちゃん…「うん?柿渋だよ。これを床や柱に塗ると良い色になるんだよ」 ぼくは古い蔵に似合った色に見えてきた。もしかしてもう少しで工事は終りかな? |
お母さんがお休みだったから数日ぶりのおばあちゃん家。 気になって中に入ってお母さんとビックリ。 建具は嵌まり、畳は敷かれ、照明器具まで付いていました。 おかあさん…「こんなに綺麗になってる。あの畳は和紙を撚って(よって)畳表になってるんだよ」 ぼく…「えっ?紙が畳表なの?」 |
お母さん…「キッチンとリビングもこんなに綺麗になってる。も~完成したんだ?引っ越しの準備をしないといけないね~」 おばあちゃんがやって来て…「私はしんどいから引っ越しのお手伝い出来ないよ」 ぼく…「ぼくもいそがしいから出来ないよ~」 お母さん…「あなたは邪魔!」 |
「ねえねえおばあちゃん見てよ~こんなにきれいなトイレが出来てるよ~ 」おばあちゃん…「綺麗に使わないと、汚すんじゃないよ!」 ぼく…「・・・」 でもあの古い蔵の中にこんな奇麗なトイレが出来てるなんて誰も思わないよね~やっぱり汚せない。 |
数日かけて引っ越しも終わりました。ぼくは何もしてません…。 最初1階の広さを心配してお母さんが…「間口は2間の奥行3間半だから少しね~」と言うのも全然心配なく向うに見える広いキッチンとこの広い居間が出来ました。 だからこの通りぼくは居間で走り回っています。 レトロな家具が良いでしょ~?ぼくの絵本入れです。 |
最初2階の物置状態を見てこんどはお父さんが…「うぅ~ん~見た感じほこりだらけで柱も梁も曲がってる。こんな曲がった木でよく家建てたんだ」… 「そんな心配しないでプロにまかせれば良いんだよ」…ねっ!ぼくが思った通りに…。 曲がった梁の広い部屋でお母さんにダッコされて遊んでいます。 「快適!」 |
お外も見て下さいねっ。 再生前を覚えてますか? 雨漏り寸前だった屋根と、窓は無くて今にも落ちそうだった土壁だったけど、 屋根の下地と瓦を綺麗に葺き替えて、光と風が入るたくさんの窓を取付けて、真っ白い漆喰の壁に塗り替えたら、こんなに綺麗になりました。 |
では、最後にぼくのお父さんから一言お礼を・・・ |